本物の潜水艦に入れる!
そんなステキな施設が広島県呉市にあります。
てつのくじら館です。
操縦室の模型とか、再現じゃありませんよ。
海上自衛隊において実際に使われていた正真正銘の本物の潜水艦がドンッと展示されています。
正式名称は海上自衛隊呉史料館。海上自衛隊の広報施設です。
なので、陸上自衛隊のりっくんランドと同じく入館は無料です!
平成19年のオープン以来、1000万人以上の来館者を数える人気の施設です。
真向いには2年ほど先にオープンした、こちらも大人気の大和ミュージアムがあります。
てつのくじら館と大和ミュージアム、当然、セットで行くべきですね!
全長76.2m、高さ10m、重さは2200トン
まずは外観でびっくり、ド肝を抜かれますよ。
潜水艦まるごと一隻、陸の上に置かれています。
見たこともないし、想像すらしたことのない風景です。
この陸の上には似つかわしくない潜水艦は「あきしお」。平成16年まで現役で海上自衛隊で活躍していた潜水艦です。
全長76m、重さ2200トン。真横からだとよほどの広角レンズでないとフレームの中に収まりません。
関東の人にわかりやすい例えで言うと、浅草のアサヒビールの金のうんこ泡。こちらは長さ44mです。「あきしお」は1.7倍以上の長さです。
入り口は潜水艦のおなかの真下です。
入館は無料ですよ。
海上自衛隊の歴史や活動が学べる展示室
まずは1階。こちらは海上自衛隊の歴史を映像とグラフィックパネルで、呉との関わりという視点から紹介しています。
そして、2階。戦後、機雷が散在していた危険な日本の海を、命がけで機雷除去に当たった航路啓開活動から、湾岸の夜明け作戦での国際貢献まで、掃海部隊の活動の紹介。
3階は潜水艦の歴史と技術、乗員たちの生活などを紹介。かなり広くて見ごたえがありますよ。ミリタリー好きでなくてもおもしろく引き込まれるように展示してあります。
3階までの展示を見終わったら、いよいよお待ちかねの潜水艦「あきしお」の内部へと進みます。
潜水艦「あきしお」艦内体験
まずは、潜水艦「あきしお」の内部は撮影禁止ですよ。なのでてつのくじら館ホームページの写真をお借りします。
巨大な潜水艦ですが、入ってみてびっくり。通路や部屋や階段、あらゆるものがとても狭い!
いくら巨大な潜水艦とはいえ、日本の海を守るための装備がぎっしりと詰まっていて、ゆったり広々したスペースなんてどこにもない。ラジオ体操もできません。
すべてがコンパクト、最小限にして、苦渋の決断を重ねた断捨離の結果がこの巨大な潜水艦なのです。
当然、窓もなく、時計以外には昼夜さえわかりません。機密事項なので一般人の私にはわかりませんが、何十日間も、何カ月も潜水を続けるようですよ。
並大抵の精神力では務まる任務ではないといいます。海上自衛隊の中でも選りすぐりの精鋭たちのみが乗員となれるのです。
ここだけを切り取ってもすぐにわかります。私にはムリです……。
日夜、日本の海の安全を守っていただいている海上自衛隊の皆さんに感謝です。
呉市は海上自衛隊と日本海軍関連の見どころ満載
呉市といってピンとくる人は少ないのではないでしょうか。
広島市の南東に位置する人口25万人の地方都市です。広島駅から呉駅までは電車で45分程度の距離です。戦前は日本海軍の呉鎮守府が置かれ、大和や長門などの数々の戦艦を製造した海軍工廠があった都市です。
戦後は造船の技術、工場を活かし、タンカーなどの造船業が主産業となっています。
特に目立った観光施設もなかったため、ちょっと地味な存在だった呉。(広島市も地味ですけど)大和ミュージアム、てつのくじら館と立て続けに超目玉となる施設がオープンして呉市を訪れる観光客は一気に増えました。
てつのくじら館、大和ミュージアムのほかにも、現役で活躍中の潜水艦や護衛艦が間近に見学できるアレイからすこじまや、海軍史を中心とした呉市の郷土博物館である入船山記念館などがあり一日たっぷり観光できますよ。
てつのくじら館のまとめ
潜水艦の中に入れる施設は日本の中では、てつのくじら館だけです。
海外でも、潜水艦を保有している国は限られることと、重要機密の詰まった潜水艦内部を見せることは通常考えられないことから、とてつもなくすごい施設と言えるかもしれません。
広島に初めて訪れる方は、まずは平和記念公園と宮島でしょうけど、ぜひぜひ呉にも観光に行ってみてほしいと思います!
所在地:広島県呉市宝町5-32
開館時間
展示室 午前9時~午後5時まで(展示室入館は、午後4時30分まで)
ショップ 午前9時~午後5時まで
カフェ 午前10時~午後5時まで(ラストオーダーは午後4時30分)
休館日 火曜日(火曜日が祝日の場合は翌日休館)
年末年始 12月29日から1月3日