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【広島ラーメン】味わい深い豚骨醤油ラーメンは広島B級グルメの一級品

陽気大手町店の中華そば

広島ラーメンというカテゴリーがあります。

 

全国的には全然有名じゃないですよね。

 

でも、味は博多にも札幌にも東京にも喜多方にも負けちゃいませんよ。お好み焼きに並ぶ広島B級グルメの一級品と言っても過言ではありません。

 

昔は「広島ラーメン」なんて言葉はありませんでした。今でも広島の人はわざわざ「広島ラーメン」なんて言ったりしません。

 

牡蠣を食べに行くのに、わざわざ「広島牡蠣」を食べに行こうと言わないのと同じことです。ほかの地域もそうですよね。

 

子供のころ、父親の世代は、ラーメンと言うより「中華そば」と言っていたものです。

 

広島では昔からラーメン、中華そばといえば、今言われるところの広島ラーメンが普通。

 

広島人にとっては、昔から馴染んだ味、昔懐かしい味、そして現在進行形の味です。

 

これがご当地ラーメンのように言われるようになったのが意外な感じがします。

 

博多ラーメン、東京ラーメン、札幌ラーメン。たまには浮気もしますが、広島人は必ず戻ってきます、この味に!

スープは豚骨醤油を旨とする

「陽気」の食券機。ラーメンは「中華そば」一本です。「おむすび」もおすすめ

広島ラーメンの特徴は何か。

 

簡単に言えば「豚骨醤油」の部類に入ります。

 

豚骨スープと醤油ダレのスープ、お互いのいいところをあわせ持ったスープです。

 

二郎系のガッツリ、背脂チャッチャ系ではありません。

 

かといって、博多ラーメンに似ているかというとそうでもありません。

 

博多ラーメンほどは白濁していない豚骨スープにそれぞれの店オリジナルの醤油ダレを合わせています。

 

醤油っぽくはないですよ。プレーンな豚骨スープを醤油ダレで味をキメているといった感じです。

 

麺はストレートの中細麺。細麺と言ってもいいくらいですが、博多ラーメンほどは細くありません。

 

半世紀も生きていると、こってり系のスープの飲み干そうとするとややキツイときがありますが、広島ラーメンではほどよいこってり感なので最後まで飲み干します。(私見)

 

具材はモヤシ、チャーシュー、広島ネギを旨とする

 

具材はモヤシ、チャーシュー、広島ネギが基本。シナチクが入る店も多いです。それぞれが少量、麺が見えないほどの具材が載ったラーメンを食べなれている人には見た目の物足りなさを感じるかもしれません。野菜多めとかマシマシなんて注文方法はありません。

 

モヤシは大きな特徴です。細い黒豆モヤシ、ブラックマッペを使います。たっぷり入っているわけではありません。申しわけ程度、ほんのひとつまみ、お飾り程度です。

 

しかし、このモヤシをあなどるなかれ。このモヤシは大きなポイントなんです。

 

麺だけ→麺と一緒にモヤシも3、4本→麺だけ→モヤシだけ→麺だけ

 

と麺をすすると、とてもいいアクセントになります。もちろん最後にまとめて食べても構いませんけど。

 

チャーシューは3、4枚。全国平均と比べても薄くて小さめです。麺と一緒につまんですすることができます。これもいいアクセントです。

 

もちろん店によってはモヤシが多い、チャーシューがたっぷり、味玉がデフォルトなんてところもありますが、基本はモヤシとチャーシューは名脇役です。

 

もう一つの重要なポイントが広島ネギを使うこと。

 

広島ネギは広島人のソウルフード、お好み焼きにも使います。

 

広島ネギは明治時代に九条ネギを広島市内の観音地区において品種改良された香り高く味のよいネギです。観音地区で栽培されたものだけを観音ネギといい、普通に出回っていたものですが、近年は観音地区の宅地化が著しく進み、栽培農家が激減し超レア希少品になってしまいました。種子も厳格に管理され、門外不出だそうです。

 

近年は広島県の各地で栽培されたほぼ同様なものが広島ネギとして親しまれています。倉橋島などの島しょ部で栽培されるものが多いようです。

 

味は、九条ネギと万能ネギの中間くらいと言えばいいでしょうか。

 

白ネギでは強過ぎる、万能ネギでは物足りない。広島ネギは絶妙な風味です。

 

まるで広島ラーメンのために、お好み焼きのために存在するのではないかと思えるほどです。広島では、ほかにも、味噌汁やお吸い物にも必ず入れますし、うどんやそば、冷奴にも、餃子や焼き肉のつけダレにもぴったり、鍋の薬味にも欠かせません。

 

広島ラーメンは、それぞれが過度に主張することなく見事にバランスよくまとまったおいしいラーメンです。

 

まるで広島人のようなそれぞれ持ち前の個性を活かしながらも協調性のあるプレーでまとまっています。

 

まるでカープのようですね。(こじつけました…)

 

広島ラーメンおすすめのお店! in広島

 

広島ラーメンのおすすめのお店を紹介します!

 

といっても現在東京暮らしなので常日ごろから食べ歩いているわけではありません。帰省のたびに立ち寄る間違いのない2店のご紹介です。

 

陽気大手町店

陽気大手町店の中華そば

 

陽気といえば、広島ラーメンの老舗中の老舗です。本来の広島ラーメンの味を守り抜く、根強いファンが多い店です。

 

広島平和記念公園からも近いので広島市内めぐりの途中に立ち寄るのにも便利です。

 

陽気 大手町店

営業時間 11:00~22:00

定休日:毎月6日 日曜不定休

 

陽気はほかにも江波本店と横川店があります。営業時間も違うので行動スケジュールで決めてもいいでしょう。

 

陽気 江波本店

営業時間 16:30~24:00

定休日:毎月1・12・13・26日

 

陽気 横川店

営業時間 昼11:30~14:30 夜16:30~21:00

定休日:日曜

 

きくま

きくまの中華そば

広島中心街からは少し離れていてアクセスは少し大変です。しかし、ここはミシュランにも掲載された評価のとても高いお店です。

 

ご主人は「陽気」でも修行されたというだけあって「陽気」に似た味わいのラーメンです。ただ、「陽気」を少し上品に角がとれたまろやかな味わいです。ミシュラン好みなのでしょうか。

 

「陽気」は「うん、うまい!」と言ってしまいますが、「きくま」は「うん、うまいね~」という感じでしょうか。笑

広島ラーメンおすすめのお店! in東京

東京で広島ラーメンをウリにしている2店をご紹介。ほかにもあるのかもしれませんが、不勉強のためネットでも見当たりません。でもこの2店は間違いなし!

お好み焼き屋もそうですが、店内には必ずカープグッズが並べられるため、赤色が多く配色されているのが特徴です。

らあめん広

らあめん広

JR秋葉原駅から徒歩5分のところにある広島一色のお店です。

 

ややこってり系の広島ラーメンです。ほかにも広島の汁なし担々麺や広島のつけ麺もあります。

 

中華そば三浦

中華そば三浦

日本橋小網町にあります。夜は居酒屋となりますが、広島ラーメンも食べられます。あっさり系の広島ラーメン名店です。

お好み焼き屋の方から教えてもらって行きました。「おいしい!」

広島ラーメンまとめ

広島人はお好み焼きだけで育っていると思われがちですが、広島ラーメン、中華そばも同じくらい広島人の血肉をつくっています。

 

広島ラーメンはこってりをガツンと食べて、食った食ったー!という感じではありません。しみじみとうまいラーメンを味わいながら食べたい人にぴったり! 二郎系が食べられなくなったとお嘆きに方にもおすすめの滋味深い一杯です。笑

 

「陽気」も「きくま」もラーメンのメニューは「中華そば」一本です。サイドメニューとしてはおにぎり(広島ではおむすびと言うのが主流。俵型です)だけです。

 

広島ラーメンには不思議とおにぎりが合うんです! ほかのラーメンはおにぎりを一緒に頼むなんてないですよね。ぜひ一緒に注文してみてくださいね。

 

広島を遠く離れて暮らし、「陽気」はしばらく行ってないなという方にはこちらがおすすめ。よくできていますよ!

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