東京オリンピックの公式グッズ候補として突如現れた「かぶる傘」。
ダサいだの、はずかしいだの、そりゃないだろうだの、散々な言われようですが、話題沸騰中でもありますね。
確かに、東京オリンピック・パラリンピックで公式グッズとして出回り、東京の街を「かぶる傘」が埋め尽くすのは考えものだと思います。
同じやるなら厚紙や段ボールでもできそうな感じがしますけどね。そのほうがよっぽどエコな感じがします。
しかし、私が「かぶる傘」を買ったのはあくまでもは釣りのため。東京オリンピック観戦用ではありませんよ。
両手がフリーで使えるので釣りにうってつけ!
暑く強い日差しの夏の日。砂浜や岩場、川岸で釣りをしていると、肌がじりじりと焦げるようなときがありますよね。
いくらおじさんとはいえ、少しは肌に気を使いたい。
少しつばが広めのハットをかぶってはいるけど、帽子の中の蒸れは不快です。
今年の夏の釣りは少しでも快適に楽しみたいと早めに買っておきましたよ。
かぶる傘。
紫外線の強さはゴールデンウィークのころには気を付けなくてはいけないレベルといいますからね。準備は早めにしておくに限ります。
そして、使ってみました!
結論。問題点は多々あるが日差しよけの効果は抜群。もう暑い日の釣りには手放せないかもしれません。
日よけ効果と通気性は申し分なし
日よけ効果は見てのとおり両肩より広いので申し分ないです。むしろ、もう少し小さめを買ってもよかったかもしれません。
通気性も抜群です。傘と頭の間を風が通り抜けます。
二重構造にまでした傘の上の通気口はむしろ不要なのではないかと思えるほど通気性はよくて快適です。
この2つの機能をもって夏の釣り用という目的は達せられると言っていいでしょう!
欠点その1 ダサい
しかしです。いいことばかりではありません。
見てのとおり、ダサいです。ダサいという言葉さえダサいのかもしれません。イケてないというのでしょうか。
小池都知事は「ここまで思い切ってはいががでしょうか」と曰うておられますが、やはり「釣り」という非日常の行為と人目の多くない非日常の場所においてのみ使えるものだと思います。
昨今では、ファッション性も重視されつつあるキャンプやバーベキューにおいてでさえ、厳しいかもしれません。
ましてや、男性にとっては日傘でさえためらわれるのに、かぶる傘を日常生活に取り入れることなんぞ到底できるものではありません。
服装に無頓着なおじさんでさえ、日傘には拒否反応を示します。
オフィス街で日傘を差しているおじさんなんて見たことがありません。
ましてや、頭にかぶる傘。釣りだから使えるものです。
あくまでも機能重視、人の視線をやり過ごせるおじさん、おばさん向けの商品かもしれません。カッコばかり気にする度胸のない若者たちには使えないと思います。
欠点その2 付け心地がよくない
実はもう一つ、大きな欠点があります。
付け心地がよくないのです。我慢できないわけではないけれど、凸凹とした骨組みがあるヘアバンドをしている感じと言えばいいでしょうか。
長時間の使用は苦行とも言えそうですが、やはり日よけの効果が高いので、現時点では付け心地の悪さは我慢するしかありません。
携帯性を考えないなら日本古来の笠がおすすめ!
携帯性を考えなければ、ほぼ全ての問題を解決できるものがあるんです。
菅笠です。あるいは編笠、あるいは遍路笠。要は日本古来の笠です。
笠の内側には、頭に乗せるための台座が付いているので座りがよく、とても快適です。
通気性はもちろんいうことなしです。
アユ釣りをするときに使ったことがありますが、ほんとうに快適です。
スタイリッシュなキャップは、いくらメッシュ素材にしたところで、頭は蒸れて熱くなるし、キャップは前つばだけなので、耳や頬は日焼けし放題です。
笠の素材はカサスゲや竹、ヒノキ、杉などの自然素材です。笠からの輻射熱はほとんどないのもすばらしいですよ。
ダサい? いえいえ、ほんの100年ほど前まで私たち日本人のご先祖様方は普通に使っていたものです。
現在の洋装には確かに違和感を感じるかもしれませんが、おそらくそれは最初だけでしょう。
私たち日本人が持っているDNAはいつか自然に「笠」を受け入れるようになるのではないかと思います。
ただ、惜しむらくは見てのとおり、携帯性に優れないことです。
笠を持ち歩くとお遍路さんか江戸時代の旅人のようです。
車での移動で、携帯性を考えないのなら、断然、日本古来の笠を選んだほうがいいですよ!
いつの日か、暑い日にはおじさんたちも笠をかぶって通勤するような世の中になってほしいですね。
2~3割くらいの人が笠を使うようになったら私も普段使いしてみたいと思います。