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【伊勢神宮】内宮(皇大神宮)参拝の順序と大事なポイント

内宮正宮へと続く階段

一生に一度はお伊勢参り。

神社を参拝し、日本の神々を崇敬する人にとって、一生に一度は、そして、二度でも三度でも叶えたいお伊勢参り。

豊受大神宮(外宮)に引き続いて、皇大神宮(内宮)の「参拝の順序と大事なポイント」です。

【伊勢神宮】外宮(豊受大神宮)参拝の順序と大事なポイント

伊勢神宮参拝。 一般的に「伊勢神宮」と呼ばれていますが、正式名称は「神宮」です。 その伊勢神宮。内宮と呼ばれる皇大神宮と、外宮と呼ばれる豊受大神宮の2つのご正宮、そしてご正宮に次ぐ格式がある14の別宮 ...

外宮と内宮のどちらか一方だけをお参りすることを「片参り」といい、あまりするべきではないとされてきました。

できることなら、いやいや、必ず、まずは外宮を参拝して、内宮を参拝しましょう!

内宮の参拝ルート

それでは、内宮参拝へと向かいます。

宇治橋から出発です。鳥居の前で一揖(軽い一礼)をして進みましょう。

外宮とは逆で、内宮は右側通行です。この先、ずっと先に進んだところにある手水舎、五十鈴川御手洗場が右側にあるためです。

宇治橋の上流側には木除杭が見えます。これは作りかけの橋ではありません。五十鈴川が増水したときに、流されてきた流木が直接宇治橋に当たらないようにするためのものです。

宇治橋を渡ると手水舎へと続く広い参道に出ます。周囲には立派な枝ぶりの松がたくさん植えられていて美しく、神苑(しんえん)と呼ばれています。

第一鳥居の前にある手水舎です。丁寧に手と口を清めましょう。

第一鳥居です。鳥居の前で歩みを止めて、しっかりと一揖をしてからくぐりましょう。とても大事なことです。

第一鳥居を過ぎるとすぐに右手に五十鈴川御手洗場(みたらし)があります。手水舎と同じように手を清めることができます。

御手洗場の流れは清らかさの象徴です。

御手洗のすぐ隣には瀧祭神(たきまつりのかみ)が鎮座します。所管社ですが、祭典は別宮に準ずるものです。

「おとりつぎさん」とも言われ、ここを参拝すれば、ご正宮におられる天照大御神にお伝えしてくれると言われています。

さらに進むと神楽殿があります。ご祈祷のお神楽を舞っていただける御殿です。

正確に言うと、お神楽を神様に奉納するわけですが、ちょっとハードルは高めです。

私は、長男の幼稚園での参拝旅行に来たときに数家族で一緒に大々神楽(だいだいかぐら)を舞っていただいたことがありますが、それはそれはもう大変にすばらしい、夢のような時間でした。

ご祈祷は御饌(みけ)と御神楽(おかぐら)の2つの形があり、内宮、外宮ともにお受けいただけます。

御饌はお祓いの後、御神前に神饌(しんせん)をお供えし、祝詞の奏上があります。

御神楽は、御饌に加えて、笙(しょう)や篳篥(ひちりき)などによる雅楽の調べと舞いを奉納します。

大変に大変におすすめしたいのですが、お金のかかることです。私のように数家族で、もしくは親戚の集まりや会社などの大人数でお金を出し合ってできればいいですね。

御饌

種類 初穂料 登殿人数 種別による違い
御饌(みけ) 5,000円以上 5名まで 初穂料によってお神札などの撤下品が異なる
大御饌(おおみけ) 8,000円以上 8名まで 初穂料によってお神札などの撤下品が異なる
別大御饌(べつおおみけ) 10,000円以上 10名まで 初穂料によってお神札などの撤下品が異なる

御神楽

種類 初穂料 登殿人数 種別による違い
御神楽(おかぐら) 15,000円以上 15名まで 倭舞
大々神楽(だいだいかぐら) 50,000円以上 50名まで 倭舞・人長舞
別大々神楽(べつだいだいかぐら) 100,000円以上 100名まで 倭舞・人長舞・舞楽1曲
特別大々神楽(とくべつだいだいかぐら) 500,000円以上 500名まで 倭舞・人長舞・舞楽2曲

令和5年2月現在

所要時間は「御饌」が約15分、「御神楽」が約25分から40分です。

私が経験した大々神楽は30分は優にあったと思います。幼稚園つながりの集まりなので幼稚園児や赤ちゃんまでいましたが、だれもぐずったりせず、赤ちゃんも泣くことはありませんでした。(寝ていたのかもしれませんが笑)

御神楽のようすの一端を伊勢神宮のホームページで見ることができます。 伊勢神宮御神楽

神楽殿を過ぎて、さらに進みます。参道、そして参道脇の森には驚くほど太い杉の木が至るところにそびえたちます。樹齢は400年から900年だそうですよ。

このご神木に竹の皮が巻き付けられています。これは、残念なことに参拝客から木を守るためのもの。参拝の記念に、もしくはお守りがわりにとでも思ってのことなのか、杉の皮をはがして持って帰る人がいたそうです。

ご神域内のものは木の葉1枚、石ころ1つでさえ持ち帰ってはならないとされています。

神社内でやってはいけないこと、大事なことです。

宇治橋から約800m。ようやくご正宮の前に到着です。

25段の石段を登ったところにある鳥居の先がご正宮です。写真撮影は石段の手前までですよ。

鳥居の前で一礼をして御幌(みとばり)前に進みます。

外宮と同じく、内宮もご正宮にはお賽銭箱はありません。

お賽銭は別宮や所管社などのお賽銭箱に納めましょう。

ご正宮参拝後に神楽殿のお神札授与所でお神札やお守りをお分けいただくか、次期式年遷宮の御造営資金の奉納もおすすめです。

ご正宮では、個人的なお願い事はしてはなりません。外宮と同じです。とても大事なことです。

個人的なお願いごとは、別宮の荒祭宮(あらまつりのみや)でします。

そして、ニ拝二拍手一拝。

日本国の安寧、世界平和を祈願し、日々生活できていること、そして、伊勢にお参りができたことへの感謝の気持ちをお伝えしましょう。

 

この参拝のとき、特に風が強い日でもないのに御幌が風に吹き上げられるかのように大きくめくれ上がり、ご正宮の奥まで見渡せることがあります。

これは内宮では天照大御神、外宮であれば豊受大神からの何かしらの合図であり、とてもありがたいことなんだそうですよ。(私も一度経験あり!)

内宮の所管社である御稲御倉(みしねのみくら)

所管社の一つである御稲御倉(みしねのみくら)

ご正宮の参拝を終えたら、別宮の荒祭宮へ向かいます。

ゆるやかな上り坂を進み、所管社である御稲御倉(みしねのみくら)、外幣殿(げへいでん)の前を通り過ぎます。荒祭宮は、その先、石段を下りたところ、ご正宮の北側、少し小高いところに鎮座します。

内宮の別宮、荒祭宮

荒祭宮。左側の石段の先は古殿地

荒祭宮は天照大御神の荒御魂(あらみたま)をお祭りする内宮第一の別宮です。

神様の御魂のおだやかな働きである「和御魂(にぎみたま)」と申し上げるのに対して、荒々しく格別に顕著なご神威をあらわされる御魂の働きが荒御魂とされます。

ご正宮ではできなかった個人的なお願いごとは荒祭宮でできます。

ただし、荒御魂は直接的に力をお示しになる荒々しい側面をお持ちになります。とても強い力をお持ちになっているので願いも叶いやすいとされますが、そのため軽い気持ちでの安易なお願いごとではなく、強い決意を持った真摯なお願いごとをしましょう。

内宮の風日祈宮橋

風日祈宮橋

荒祭宮の参拝を終えたら来た道を通って神楽殿前まで戻ります。第二鳥居に向かって左側に、もう一つの別宮である風日祈宮(かざひのみのみや)へ向かう道があります。

内宮の風日祈宮

風日祈宮

少し進んで五十鈴川にかかる風日祈宮橋を渡ると風日祈宮が鎮座します。

外宮の風宮(かぜのみや)と同じく、風の神様をお祭りします。

穀物が風雨による被害なく育つように神事が行われています。

再び風日祈宮橋を渡って神楽殿に戻ります。ここでお神札やお守りを受けることができます。

さあ、おみくじを!と思われるかもしれませんが、残念ながら伊勢神宮ではおみくじはありません。

伊勢にお参りできたことだけでも「吉」なのです。

宇治橋の近くまで戻ったら所管社の子安神社と大山祇神社にもお参りしましょう。

子安神社は木華開耶姫命をお祭りしていて、子授け、安産、子育ての信仰が厚く、大山祇神社は山の守り神をお祭りしています。

私が訪れた日は修復工事中でした……。


内宮まとめ

宇治橋から見える日の丸。大きさは2.8m×4.3m。6畳ほどの大きさ

スタート地点である宇治橋に戻ります。お疲れさまでした。

左手前方に大きな日の丸を望みながら宇治橋を渡りましょう。

宇治橋を右側通行で渡り切る手前、おはらい町側から数えて2つ目の擬宝珠(ぎぼし)をなでると再び伊勢神宮参拝のチャンスに恵まれると言われています。

でも大丈夫です。私は、帰りの宇治橋を渡るときには、感無量の気持ちと、おはらい町、おかげ横丁散策が楽しみな気持ちがいっぱいで、毎回擬宝珠のことを忘れていますが、何度か参拝に来ることができています。笑

以上のコースをテンポよく回れば1時間ほどで回れますが、ゆっくりと景色を愛でながら丁寧に参拝し、参集殿で休憩したりすれば1時間半から2時間はかかります。

せっかくの内宮参拝。ゆとりの気持ちをもって参拝したいですね。

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