砂たまご、3個入りで350円です。
新橋にある鳥取県と岡山県のアンテナショップ「とっとり・おかやま新橋館」で見つけました。
最初、砂でできた卵のオブジェか何かなのかななんて思いましたが、卵そのものでした。
しかも、普通の卵ではなくて鳥取砂丘の砂で加熱したものと書いてあります。
ゆで卵とどう違うのか、とても気になります。
砂で焼く必要があるのか。
1日に2つか3つはゆで卵を食べるゆで卵大好き人間としては買わないわけにはいけません。
買ってみました。
ゆで卵とはちょっと違う?うまさ
「砂の不思議な力」
「鳥取砂丘の細かい砂に埋めて約250度で加熱。水分が程よく抜け、栗のようなホクホクとした食べ応えに…
材料の卵はコクと旨味のある高級な平飼い卵を使用しています。」と書いてあります。
卵をくるんでいる紙は、因州和紙という鳥取県名産の和紙。いい感じで焦げています。ゆで卵とは違うんだぞという主張がハンパないです。
袋から卵を取り出します。すると、砂がぽろぽろとこぼれ落ちるではありませんか。鳥取砂丘の砂です!
鳥取砂丘に行ったことがない僕は素直に感動しました。
卵は見た目、フツーです。
殻をむきます。すると少し白身が茶色く焦げています。ゆで卵はどう頑張っても100度の加熱がせいいっぱい。ここが砂の蒸し焼きとゆで卵の違いでしょう。
とにかくまずは実食です。
うまいです。
うまいゆで卵と言っては怒られるでしょうか。
焼いた感は全くありませんが、少しだけ弾力が強い感じもします。
問題の黄身ですが、栗のようなホクホク感は感じませんでしたが、普通のゆで卵よりは水分が少なく、ちょっと違った感じがします。
これは砂で蒸し焼きにしたことによるうまさなのか、平飼いにされた地鶏の有精卵だからうまいのか結論は出せませんでしたが、うまいです。
砂たまご誕生秘話を知って食べるとさらにうまい
同梱されているしおりにはこう書かれていました。
「日本一の鳥取砂丘がある町、鳥取県福部町(ふくべちょう)が舞台です。
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ある冬の寒い日、福部の村衆がストーブを囲みながら「なんぞ砂丘の名物はできんもんかなァ」「砂丘の砂がよおけ(いっぱい)あるだけ、それを利用せん手はないでなァ」などと話をしていました。
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とその時、村衆の一人にあるヒラメキが…「そうだ、温泉があるだケェ、砂たまごがあってもエエデないかいヤ!」まさに「コロンブスの卵」的発想でした。
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それからもいろいろと考え、工夫を重ね、地元の因州和紙で卵をやさしく包み、砂丘の砂で熱するとほんのりとこげ目がつき、黄身がイモや栗のような食感になる不思議な砂たまごが完成したのです。」
単純な僕はじ~んと来ました。村の衆ががんばって商品化したんだ!(現在は町ですが)
2つ目の卵は1個目よりもいっそうおいしく感じました。
そして3つ目は……、あしたにとっておきます。
会ったことのない村の衆を思い浮かべ、こぼれた砂は丁寧に集め、小さなベランダの小さな花の寄せ植えにそっと振りかけました。
これは独りで食べるのもいいですが、何人か集まったときに、焦げた和紙の袋にくるんだままテーブルに載せれば、きっとみんな喜んでくれますよ!
ただ、袋を開けるのを気を付けないと、料理に砂を振りかけることになるのでご注意を。